金縛りか？

　明日は日本語クラスのテストがあるため、
ちょっと気を利かせて昼から臨時オフィスアワーにした。
どっちにしても宿題をやるのにオフィスに行くので、
そのついでと言うのが本当の理由だけど。
結局きたのは2人だけだった。
夜からレビューセッションがあるから、
そっちに行く方がまあ確実だけど、
少し寂しかった。


　で、放課後はオフィスで宿題をやる。
レビューセッションに出た生徒がついでに来たり、
夕飯を軽く食べたり、あまり宿題をせず。
その内に急に眠くなった。
一度起きて、気を取り直してまた宿題をやる。
が、またすぐにうたた寝をしてしまう。
そして、ふっと、また起きた。
と言っても体が妙に重くて、机に突っ伏したまま起きれず。
ちょうどその時、後ろに人の気配がした。
すたすたと歩いて隣のMさんの机の辺りを
ウロウロしているように感じた。
“あー、うたた寝してるの見られた。。みっともないなあ。。”
と思って起きようとするもなぜか起きれず。
目がちょっとだけ開いたのでチラッと見ると、
なんかMさんではない雰囲気。
赤い服を着た、どうやら女の人のようだった。
“あれ？Hさんか？”と思ったけど、
Hさんはとうの昔に帰っていた。
“あ、しまった！生徒が質問に来たんだ！”
っと思ったけど、レビューセッションは、
1時間以上前に終わっているし、
第一トビラを閉めているから入ってこれないはず。
“じゃあ、Sさんかあ。。”と思ったけど、
Sさんは男だし。
（この間たぶん1分も経っていない）
と思った次の瞬間なんだか、ゾクっとする。
なんだかわからないけど、やばい感じがした。
突然“おれはこの人のことを知らない！”
っというのが頭の中をスッと走って、
“よくわからないけど体を動かさなきゃならない気がする”
っと思った。
でも、体がしびれて、重くて、どうにもこうにも動けず。
そして、その人（？）が動き回るのを止めて、こっちをジーっと見ているのを感じる。
その視線が怖くて起きようと何度もしたけど、
結局起きれず。
気づいたら意識が飛んでいた。
フッと起きたら、自分以外は誰もいず。
しかも時刻は10時半。
うたた寝を通り越して、本当に寝そうになっていたようだ。


　今まで幽霊なんか見たことなんてないし、
あんまりそういうのに敏感じゃないと思うけど、
今回のは一体なんだったんだろう。。
妙にリアルに頭に残っている。
本当は誰かいたのだろうか。。
思い出すと鳥肌が立つ。